乱暴な親子
二歳息子は、時に乱暴。
五歳姉を追いかけ回して、髪を引っ張ったり、叩いたりすることがある。
原因はどちらかというと姉が作っているようにも感じるけど、やはり乱暴は良くないと思う。
追いかけられて、娘が自分のとこに助けを求めに来るので、低めに抱っこ。
すると息子が追いついて、姉に手を上げる。
「ペシン(叩くこと)はだめだよ」と息子に言うと、次はこちらを叩いてきた。気持ちのやり場のない顔に見えた。
ついカッとなって、仕返しに息子の体を押すように叩いた。息子は倒れて、泣いた。
息子は立ち、少し離れたところで、まだなお泣きながらこちらを見ていた。
娘はおとうさんの雰囲気に耐えかねて、わざとおちゃらけて絡んできたけど、いまは遊べないとピシャリと伝える。
息子と目を合わせること数十秒。
手を上げてしまうことを注意している自分が手を上げてしまうというやるせなさ。
謝りたくなった。
「〇〇、叩いてごめんね。」
両手を息子の方に差し出すと、こちらに来て抱っこ。
大きな声を上げて泣き始めた。
ごめんね。
好きなだけ、気が済むまで、泣かせてあげたかった。
妻に後で事の顛末を伝えると、お互い強がって隠そうとしているところをさらけ出して、通じ合ったのかもしれないねと話していた。そうなのかもしれないな。
ほんとに、褒められた育児じゃない。
したくないこと、望ましくないことを、よくしてしまう。
そんなときは、素直に謝るしかない。
せめて、素直に謝る姿を見せたい。
子供はいつでも許してくれる。
さっきのことなんてなかったように。
そんな優しさや包容力に、ただただ甘えていてはいけないな。
あなたに「そっくり真似なんてしないけど、そんな考え方、そんな生き方、悪くないかもね」と思ってもらえるよう、おとうさん頑張るよ。